* * 両澤千晶さんのインタビュー記事 **
2008.03.09(Sun)
* * 両澤千晶さんのインタビュー記事 **
今月のアニメージュに両澤さんのインタビュー記事が4ページ(本人の写真付き)で掲載されていました
で、私も含めSEEDファンとしては映画の話やら気になるところだと思うので、とりあえず全部に目を通してみましたが、インタのおおまかな内容を短く箇条書きにして少しだけ抜粋してみます
■インタ抜粋
・学生時代に福田監督と出会う
・監督は当時高校生だったけど両澤さんが大学で漫画研究会(漫研)に所属していてそこにちょくちょく遊びにきていたのがキッカケでその後グループ交際っぽい雰囲気を経て10年後くらいに結婚された
・結婚するまではバリバリのOL時代でいくつかの会社を転々としたけど、そんな中でも係長までいったこともあるらしい
・結婚してからも暫くはOLしていたが、妊娠を期に退社。その頃、監督のほうは「サイハ゛―フォーミュラ」のOVAの製作に入っていて、脚本も監督が書いていたが何度となくアドバイスを求められるうちにちゃんとした脚本を書いてみないかと言われて書いたのが初めての脚本家としてのスタートになったそうです
・サイバーのシリーズの脚本を書く事が本格的になったその後、今度は「電童」の監督を務めていた福田監督からシリーズ構成に携わってほしいとの依頼を受けて始めてみたものの、サイバーとは違った雰囲気にかなり戸惑ったそうです(ぶっちゃけ他の脚本家の方から自分がどんな風に見られているのかがとても気になったらしい)
・余談だが両澤さんの弟さんが同じく監督・脚本を手がけているらしい
そのせいで脚本の書き方などいろいろ教えてもらったりしたそうです(弟さんは「お金がない!」や「ナースのお仕事」に携わっている)
・「電童」の仕事が終わってから、いよいよ「SEED」の仕事がスタート
でも最初、お話を頂いた時はガンダムっていわばサンライズにとっての看板な作品なわけだから自分のようなものが書いてもいいのだろうかとかいろいろ悩んだ
でも監督からやって欲しいと説得されて結局引き受けることになった
・中学生をターゲットにした戦争に関する話を作ってみようと思った(丁度、バトルロワイヤルなどを見ていたりしたので)
・「ガンダム」成立の要素として【ガンダムが出る/戦争ものにする/人の革新を描く】の3点が自分の中であったので、コーディネーターの設定はわりと早くから思いついていた
特に戦争が何故起こるのかの理由つけとして分かりやすいのは今なら実際のところは宗教絡みが多いだろうけど、子供たちが見るアニメならそれよりは遺伝子操作された人間とナチュラルとの戦いとしたほうが分かりやすいのではないか
そう思ったので一種の差別ということでアスランとキラというキャラを出してきた
・SEEDは自分の中では書きたい内容の8割くらいはかけたので良かったが、なまじSEEDが商業的に成功を収めてしまったために考える時間が足りないまま続編を作ることになり種デスをつくった
けれど商業的に成功したからゆえに逆に自分のかきたいことが減ってしまった(つまりスポンサーからビジネスとしてこれをいれて欲しい、こういうキャラを登場させてほしいといった要望が多くなったらしいです)そのせいで、最初自分の思い描いていた種デスの世界観やキャラは種ほどちゃんと描けなくなって自分としても出来には不満が残ったそうです
・両澤さんの中では【ルナ/メイリン/ミーア/レイ】たちのエピソードをもっと入れたかった
特にミーアは最後とばっちりをくってしまった形になったのが残念
・両澤さんは実はSEEDの製作が終了後、体調を崩されて挙句開腹手術を受けた
その影響で種デスでは他の脚本家の方にいろいろ入ってもらったりしてかなり助けてもらったりはしたけれど、それでも製作が追いつかずに結果的には総集編などで時間を埋めざるを得なくなってしまった
(それ故にちゃんと納得のいく作品を書けなかったことがとても後悔だそうです)
・仕事から離れると、普通の主婦として生活しているが、家庭と仕事の両立はかなり大変だった
たとえば食事を作っている最中でも監督から「あのシーンでラクスが…」「あそこのシーンでシンがさ…」とか話を振られたりすることがしょっちゅうあるので完全に仕事と家庭を切り離すことは難しかった
などなど、今だから話せるって感じのインタの内容でした。
ちなみに、このインタの中では一切カガリの名前が出てこなかったので、両澤さんの中ではカガリの成長物語としてのエピソードは種・種デスで全て書き切ってキチンと終わらせたという印象を持ちました。
勿論、映画では何らかの出番というか、エピソードは用意されているとは思いますけどね。
最後に今後について…というか映画についての部分が数行掲載されていたので、その部分だけ記事のまま載せておきますね。(映画に関しての話題はこの数行しかありませんのであしからず)
《プロットはもう大分前にできているんです。
ただ『DESTINY』が終わった後、私の体調がまた悪くなって、検査で引っかかって、今も通院治療中でして、それがネックになってしまっています。
待っていてくださる皆さんには本当に申し訳ないです。
それで遅れているだけで、企画が無くなったり、それこそこちらの気力がなくなったりしているという事は全くありませんので、もうちょっと待っていてください。
すみません。
私の頭の中ではキラもアスランもシンも、皆元気です。
今の自分たちなりに精一杯考えて創ったものを、きっとお届けしますので。
[2008年1月17日 埼玉県浦和にて]》
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今月のアニメージュに両澤さんのインタビュー記事が4ページ(本人の写真付き)で掲載されていました
で、私も含めSEEDファンとしては映画の話やら気になるところだと思うので、とりあえず全部に目を通してみましたが、インタのおおまかな内容を短く箇条書きにして少しだけ抜粋してみます
■インタ抜粋
・学生時代に福田監督と出会う
・監督は当時高校生だったけど両澤さんが大学で漫画研究会(漫研)に所属していてそこにちょくちょく遊びにきていたのがキッカケでその後グループ交際っぽい雰囲気を経て10年後くらいに結婚された
・結婚するまではバリバリのOL時代でいくつかの会社を転々としたけど、そんな中でも係長までいったこともあるらしい
・結婚してからも暫くはOLしていたが、妊娠を期に退社。その頃、監督のほうは「サイハ゛―フォーミュラ」のOVAの製作に入っていて、脚本も監督が書いていたが何度となくアドバイスを求められるうちにちゃんとした脚本を書いてみないかと言われて書いたのが初めての脚本家としてのスタートになったそうです
・サイバーのシリーズの脚本を書く事が本格的になったその後、今度は「電童」の監督を務めていた福田監督からシリーズ構成に携わってほしいとの依頼を受けて始めてみたものの、サイバーとは違った雰囲気にかなり戸惑ったそうです(ぶっちゃけ他の脚本家の方から自分がどんな風に見られているのかがとても気になったらしい)
・余談だが両澤さんの弟さんが同じく監督・脚本を手がけているらしい
そのせいで脚本の書き方などいろいろ教えてもらったりしたそうです(弟さんは「お金がない!」や「ナースのお仕事」に携わっている)
・「電童」の仕事が終わってから、いよいよ「SEED」の仕事がスタート
でも最初、お話を頂いた時はガンダムっていわばサンライズにとっての看板な作品なわけだから自分のようなものが書いてもいいのだろうかとかいろいろ悩んだ
でも監督からやって欲しいと説得されて結局引き受けることになった
・中学生をターゲットにした戦争に関する話を作ってみようと思った(丁度、バトルロワイヤルなどを見ていたりしたので)
・「ガンダム」成立の要素として【ガンダムが出る/戦争ものにする/人の革新を描く】の3点が自分の中であったので、コーディネーターの設定はわりと早くから思いついていた
特に戦争が何故起こるのかの理由つけとして分かりやすいのは今なら実際のところは宗教絡みが多いだろうけど、子供たちが見るアニメならそれよりは遺伝子操作された人間とナチュラルとの戦いとしたほうが分かりやすいのではないか
そう思ったので一種の差別ということでアスランとキラというキャラを出してきた
・SEEDは自分の中では書きたい内容の8割くらいはかけたので良かったが、なまじSEEDが商業的に成功を収めてしまったために考える時間が足りないまま続編を作ることになり種デスをつくった
けれど商業的に成功したからゆえに逆に自分のかきたいことが減ってしまった(つまりスポンサーからビジネスとしてこれをいれて欲しい、こういうキャラを登場させてほしいといった要望が多くなったらしいです)そのせいで、最初自分の思い描いていた種デスの世界観やキャラは種ほどちゃんと描けなくなって自分としても出来には不満が残ったそうです
・両澤さんの中では【ルナ/メイリン/ミーア/レイ】たちのエピソードをもっと入れたかった
特にミーアは最後とばっちりをくってしまった形になったのが残念
・両澤さんは実はSEEDの製作が終了後、体調を崩されて挙句開腹手術を受けた
その影響で種デスでは他の脚本家の方にいろいろ入ってもらったりしてかなり助けてもらったりはしたけれど、それでも製作が追いつかずに結果的には総集編などで時間を埋めざるを得なくなってしまった
(それ故にちゃんと納得のいく作品を書けなかったことがとても後悔だそうです)
・仕事から離れると、普通の主婦として生活しているが、家庭と仕事の両立はかなり大変だった
たとえば食事を作っている最中でも監督から「あのシーンでラクスが…」「あそこのシーンでシンがさ…」とか話を振られたりすることがしょっちゅうあるので完全に仕事と家庭を切り離すことは難しかった
などなど、今だから話せるって感じのインタの内容でした。
ちなみに、このインタの中では一切カガリの名前が出てこなかったので、両澤さんの中ではカガリの成長物語としてのエピソードは種・種デスで全て書き切ってキチンと終わらせたという印象を持ちました。
勿論、映画では何らかの出番というか、エピソードは用意されているとは思いますけどね。
最後に今後について…というか映画についての部分が数行掲載されていたので、その部分だけ記事のまま載せておきますね。(映画に関しての話題はこの数行しかありませんのであしからず)
《プロットはもう大分前にできているんです。
ただ『DESTINY』が終わった後、私の体調がまた悪くなって、検査で引っかかって、今も通院治療中でして、それがネックになってしまっています。
待っていてくださる皆さんには本当に申し訳ないです。
それで遅れているだけで、企画が無くなったり、それこそこちらの気力がなくなったりしているという事は全くありませんので、もうちょっと待っていてください。
すみません。
私の頭の中ではキラもアスランもシンも、皆元気です。
今の自分たちなりに精一杯考えて創ったものを、きっとお届けしますので。
[2008年1月17日 埼玉県浦和にて]》
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